船舶を運航するに当たり、当社では各種国際条約を遵守し
 a. 海上における人命の安全
 b. 船舶の安全運航
 c. 環境の保護
の確保に努めることで、海上輸送業者としての社会的使命を全うしています。
現在の乗組員は殆どがフィリピンを中心とした外国人になっていますが、乗船経験を積んだ海技者及び 造船工学を学んだ技術者等により、陸上で船舶の運行管理を行っており、下記のような活動を日々続けています。

(1)訪船活動
船舶が荷役のため入港したときには訪船し、各部の点検を実施、不具合箇所があれば乗組員に手直しなどの指示を的確に出します。また同時に荷役時の陸上荷役作業者との調整を含め、荷役の安全監督業務も行っています。
(2)外国人船員教育
フィリピンマニラを中心に船員訓練センターをグループ会社で設立しており、船舶管理システム(SMS)の教育を始め、航海に関する知識、機関に関する知識、取扱いについて教育し、日本人 船員に劣らない船員の養成に努めています。
また、クロアチア、ルーマニア、中国、ベトナム等の船員養成も始めています。

(3)保守管理
船舶の状況把握のため、船舶から報告される各種データを的確に分析し、必要な指示を出します。また2年半毎に国内、海外の造船所に船舶を入渠させ、各部の詳細な点検を実施すると同時に徹底的な整備工事を実施します。

今日世界的な規模で問題となっている環境問題は、我々の経済・社会活動の結果、天然資源の枯渇、大気・水・土壌などの汚染を招くと同時に、生態系のバランスを著しく乱す結果となっています。
我々の子孫に対する責任からも、環境問題に対処するためには従来の枠組みにとらわれず、国・地域・企業・個人がそれぞれの立場で努力する必要があります。そのような中、当社では次のような対策をとっています。

(1)油による海洋汚染防止
機関区域から発生するビルジオイル、あるいは燃料タンク・貨物油タンクからの流出による海洋汚染を防ぐために、機関室内のビルジ処理装置、二重船殻化などの対策をとっています。

(2)船舶から発生する生活汚水の排出規制
船舶内で発生する生活汚水は、汚水処理プラントを通して排出しています。

(3)船舶から発生する廃棄物の排出規制
プラスチックごみなどは一切船外に排出しない等、海洋汚染防止条約に基づき処理しています。

(4)バラスト水の排出規制
船舶は貨物を積載していないとき、バランスを保つためにバラストタンクに海水を張水しています。このバラスト水は揚地で張水し積地で排水することになりますが、これは最近問題になっている、本来の原生地以外で繁殖した外来水中生物の異常発生の原因となっています。
このため外航船舶は揚地で張水したバラスト水を積地までの外洋航海中に全部張替える作業を実施しています。また将来的にはバラスト水処理装置を設置することになります。

(5)船舶による大気汚染の防止
主機関あるいは補機関に使用しているディーゼル機関から発生する窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)の大気への排出を基準値以下にするよう対策しています。

(6)船舶用塗料の規制
船舶の船底部は常に海水に浸かっており、時間とともに貝類、藻類が船底に付着して船舶の速力低下あるいは燃料消費を増加させてしまいます。そのため防汚塗料を船底に塗布しますが、防汚塗料は塗膜の中に配された生物の殺傷あるいは忌避作用を有する薬剤(防汚剤)を微量に海水中に溶出し続けることで、海洋生物の付着防止効果を発揮するものです。
その薬剤として有機スズ化合物が使用されていましたが、海水中の濃度が増加し、食物連鎖による生態蓄積で魚を食する人への影響が懸念されるようになりました。当社は有機スズ化合物を使用していない防汚塗料を全面的に使用しています。